【歌詞解釈】A.B.C-Z「Lily-White」
作詞・作曲:井手コウジ
I'm Going To Take You Out
Because I Want To Know You, I Don't Know.
'cause It's A Quiet Night With Only You And I.
Kiss Me All Night And Hug Me Strongly.
君のことを知りたいから、連れ出すつもり。君がわからないんだ。君と僕だけの静かな夜だから。一晩中キスして、強く抱きしめて。
笑えない気分 苦い Kissで
僕の自由まで奪って欲しい
Blindな夜をCut Up 君をPick Up してラグの中
包まれたいのに
笑えない気分を、苦いキスで僕の自由と一緒に奪って欲しい(キスでこの気分を忘れさせて、僕を縛り付けて)。光が見えない夜(先が見えなくて不安な夜)を切り取って、君だけ手に入れて、ラグの中で包まれたいのに(できない)。
「Vanilla」の歌詞とは対照的になるよう、「苦いKiss」という言葉が使われているように思います。
ここで出てくる「ラグ」の意味も難しいなと思いました。好きなものだけ切り取って集めたラグかな、とも思ったのですが…。
無垢な花のような
その背中に 映った星の海
愛している?と聞かずにいれない
君がいなきゃ寂しがり屋
百合の花のように汚れを知らない君の背中に、星の海が映って見える(君は背中を向けている)。(僕自身にも背を向けているようで不安になって)愛している?と聞かずにいれない。君さえいれば寂しさなんて感じないのに。
なぜ星の海が背中に映ったのか考えたのですが、もしかしたら星空の下に君を連れ出したのかな、とも思いました。
淡い光、纏うように咲く君を
僕はただ月のように抱きしめて
ずっと愛の言葉を囁きながら
何度でも君が欲しい
揺れて揺れて揺れて
僕のそばで Lily…
白い百合のように魅力を放つ君を、僕はただ(月の光で包み込むよう)静かに抱きしめる。ずっと愛の言葉を囁きながら(君への愛は果てるわけがなくて)、満たされなくて何度でも君が欲しいと思う。花のように揺れて、僕のそばにいて。
I'm Going To Take You Out
Because I Want To Know You, I Don't Know.
'cause It's A Quiet Night With Only You And I.
Kiss Me All Night And Hug Me Strongly.
ちっぽけなことで落ち込むなら
すべてブツけなよ 困らせて欲しい
I'm Stuck Direct な Keyword をもっと叩き込んで
わからせたいのに
つまらないことで落ち込むぐらいなら、すべて僕にブツけて(君のことならすべて受け止めたい)。僕を君のことで困らせて欲しい。
僕が身動きできないようなとっておきの言葉がほしいとわからせたいのに(僕を確かな言葉で縛り付けて欲しいけど、君にはわかってもらえそうにない)。
もしくは、まっすぐな愛の言葉をかけて、君に愛をわからせたいのに僕は身動きできないでいる(君に僕の激しい思いをブツけるなんてできない)。
この部分が難しいなと思いました。
まず「I'm Stuck Direct な Keyword」をどこで区切るのかなんですが、
・「I'm Stuck Direct」なKeyword
・I'm Stuck. DirectなKeyword
というふうに2通りの解釈ができるかもしれません。冒頭の歌詞を見るに、作詞の井手コウジさんは、英文の終わりにピリオドを打つこともあるようです。しかし「I'm Stuck」だけでも意味が通じる気もします。
また「Keywordをもっと叩き込んで わからせたいのに」は、
・君にKeywordを叩き込んでほしい、と僕は思うのに
・君にKeywordを叩き込んで、僕の事をわからせたい
という2通りの解釈ができると思います。
焦れったいフレグランス
くすぐるように心に忍び込む
愛してないと強がり吐くけど
かまってくれ 寂しがり屋
近づきそうで近づかない君の香りが、心を揺さぶるようにそっと入り込む(君との距離はなかなか近づいた気がしなくて、でもひそやかに僕の心に入り込んでくる)。僕は、愛してないと君に強がってみせるけど、本当は君にかまってほしいだけなんだ。君がいなきゃ寂しがり屋だ。
1番の「愛している?」と聞いてしまう僕との対比になっています。きっと君を愛しすぎてしまうと依存するとわかって、「愛してない」と強がろうとするのかもしれません。
淡い光、纏うように咲く君を
柔らかな絹のように抱きしめて
ずっと浅い眠りに微睡みながら
見ているよ 君だけ
花のように魅力的な君を、(柔らかな絹のように)優しく抱きしめる。夢心地のような心地よさに浸りながら、君だけを見つめているよ。
I Can't Wait For You
心乱れ イケナイ想像してる
白い百合のような無垢を汚したくて
You're My Only Of Lily
純粋無垢な君が落ちてくるのを待てない。僕の心は乱れて、その清らかさを汚したくなる。君は僕だけの花。
淡い光、纏うように咲く君を
僕はただ月のように抱きしめて
ずっと愛の言葉を囁きながら
何度でも君が欲しい
揺れて揺れて揺れて
僕のそばで Lily…
I'm Going To Take You Out
Because I Want To Know You, I Don't Know.
'cause It's A Quiet Night With Only You And I.
Kiss Me All Night And Hug Me Strongly.
「Lily-White」の君は、花言葉のように純粋無垢で清廉な印象を受けました。君とのなかなか進まない関係に焦れったさを感じながらも、急かさないようにしています。
「Vanilla」は、花言葉は永久不滅ですが花自体は寿命が短い。君との永遠を願ってしまうけれど、裏返すと短命の恋と感じ取っていて、終わりを知りながら夢中で溺れていく歌詞のように思います。